こんにちは、hachi8833です。Kaigi on Rails 2024のDay2も終わりました。主催・運営の皆さま、スポンサーの皆さま、登壇者およびプロポーザルに参加された皆さま、そして参加した多くの皆さま、本当にお疲れさまでした!
発表のスライドや感想などのまとめ情報
有志の方々がCosense↓(旧Scrapbox)に各種情報を一通りまとめてくださいました。ありがとうございます!
参考: Kaigi on Rails 2024 - ruby-jp
Kaigi on Rails 2024 の公開されているスライドの一覧を、ruby-jp の Consens(scrapbox) の Kaigi on Rails 2024 のページに追加してみましたー! #kaigionrails https://t.co/JRANhzNUxI
— Taketo Takashima (@taketo1113) October 27, 2024
発表の動画は、おそらく今後公式のYouTubeチャンネルにアップされるでしょう↓。
イベント運営の皆さまへのインタビューも、開催直前に公開されていました↓。
https://t.co/SC0zZqUYS0 #うなすけが半袖
— あそなす (@asonas) October 23, 2024
今年のKaigi on Rails
個人的には、Hotwireの発表が増えたのと、ViewComponentとPackwerkが初登場だったのが嬉しい点でした。
なお、以下はつい先ほどXのポストで見かけた記事『プログラミングの楽しさを思い出した Kaigi on Rails 2024』から引用した、Day 1のpalcanさんの言葉です。
https://t.co/NHVs2xYiR4 #kaigionrails pic.twitter.com/ACmByH3KQM
— ハングリィ・ライク・カネゴン (@hachi8833) October 28, 2024
見返してみても、Rails wayを星と呼んでいるのはうまいですね。昔の人が砂漠や海を旅するときに頼りにした星(nautical starとかguiding star)のような位置づけを思い起こしました。
ここは私のポエムなので適当に読み飛ばして欲しいのですが、「Rails wayはあくまで導きの星であり、それ以上のものではない」「私たちがアプリの設計で迷ったときに進む方向を頭上で示すことはあっても、地上の道(実装)がひとりでに出来上がるわけではなければ、設計の問題をそれだけで解決するわけでもない」「星が示す方向に進みたくても、実際の地上の道は進めば進むほど山あり谷あり崖ありだろう」「しかしそれでも、アプリの設計が進むべき方向を示してくれることは確かだ」ということまで含意しているのかもしれませんね。
来年のKaigi on Rails
主催者の1人である大倉さんによる終了の挨拶で、今年の現地参加者数(お子様含む)はKaigi on Rails史上最大の692人だったとのことでした。参加希望者多数につき枠を追加したのですが、それでも参加しきれない方がいたとのことでした。Railsが着々と盛り上がっていることが現地参加者数から伺えますね。
#kaigionrails pic.twitter.com/y0hP6tFPAM
— ハングリィ・ライク・カネゴン (@hachi8833) October 26, 2024
そして、来年のKaigi on Rails 2025は、東京駅から地下道で行けるほど近い会場で開催されると発表されました。
#kaigionrails pic.twitter.com/Bn9eDmqCjc
— ハングリィ・ライク・カネゴン (@hachi8833) October 26, 2024
(なお、今年沖縄で開催されたRubyKaigi 2024の現地参加者数も過去最大だったようです↓)
おー! 日本Rubyの会の公式Cosense (旧: Scrapbox) に RubyKaigi 開催規模の推移データがある...!! https://t.co/2UqaEaevKD
沖縄開催の RubyKaigi 2024 が1,400名と伺っているから、コロナ直前の開催 (1,035名) から現地参加者がさらに増えてる...!! #rubykaigi
↓ グラフ化したもの pic.twitter.com/zrNqbum8II
— 安川要平/Yohei Yasukawa (@yasulab) May 22, 2024
Day2
現地でのイベントに参加するたびに、やはり現地で参加することの意義はとても大きいと改めて感じました。多くのイベントは、後で動画やスライドが出てから見ることも可能なのですが、つい気持ちが油断して、片手間に流し見ただけで終わりにしてしまいがちなので...
もちろん、現地参加したうえで、細かな点をイベントの動画やスライドで後追いすると、いっそう身体にしみてくると思います。
Day2: 基調講演 | Kaigi on Rails 2024
Day2のとりを務めた島田浩二さん(一般社団法人日本Rubyの会理事)の発表は、2024年のKaigi on RailsとRailsの歴史を総括するのにふさわしい名講演でした。内容もさることながら、島田さんの人柄を感じさせるゆったりした話し方もとても染み渡りました。こんなよい発表を現地で見る機会に恵まれて本当によかった。
Day2: Sidekiq vs Solid Queue | Kaigi on Rails 2024
SidekiqとSolid Queueの比較を、歴史も踏まえてwillnetさんが詳しく解説してくれました。
ちょうどSolid QueueのREADMEが大幅に更新されていてこの間訳文に反映したところだったので↓、とても参考になりました。
Day2: 約9000個の自動テストの時間を50分から10分に短縮、偽陽性率(Flakyテスト)を1%以下に抑えるまでの道のり | Kaigi on Rails 2024
本番アプリのflakyなテストをつぶしてテスト実行時間を10分に短縮するという困難な作業を成し遂げたのがすごい! 地道な作業、できる作業をすべてやっていく「ちりつも」がやはり大事ですね。
偉業だ。とくにFlakyテストを減らしたの偉すぎる。減らすべきと分かっててもなかなかやれないヤツ。そしてGitHub CI/CD実践ガイドも紹介されてる。ありがとうありがとう。
約9000個の自動テストの 時間を50分->10分に短縮 Flakyテストを1%以下に抑えた話https://t.co/Jivwn0A7RY
— GitHub CI/CD実践ガイド@tmknom (@tmknom) October 26, 2024
Day2: サイロ化した金融システムを、packwerk を利用して無事故でリファクタリングした話 | Kaigi on Rails 2024
少し前にShopifyによるPackwerk振り返り記事を公開したときは↓、Packwerkによるチェックはかなり強く、どんなユースケースに合いそうかがよくわからない感じでした。
今回の発表を見ていて、金融システムのような「絶対遵守しなければならない法律がたくさんある」ような厳しい要件では、型やRucoCopでは取り締まりきれない設計違反を検出するのにPackwerkの静的チェックが向いていそうに思えました。
Day2: Identifying User Identity | Kaigi on Rails 2024
昨年反響を呼んだ発表に続き、今年も諸橋さんによるモデル設計についてのお話がありました。
Userモデルは多くのRailsアプリで当たり前のように使われていますが、一度設計を丁寧に見直してみると、設計が驚くほど柔軟になって将来の改修がやりやすくなることをわかりやすく見せてくれました。こういう基本的な部分ほどなかなか省みられなそうですね。
Day1
Day1の発表ももう少し取り上げたいと思います。
Day1: リリース8年目のサービスの1800個のERBファイルをViewComponentに移行した方法とその結果 | Kaigi on Rails 2024
学習のために、私のちっちゃなオレオレRailsアプリでViewComponentを(オーバーキルなのは承知の上で)無理やり使っていますが、現実の大規模アプリでパーシャルをViewComponentに移したときの知見が参考になりました。今後ビューからのDB呼び出しも減らせるといいですね。
Day1: 現実のRuby/Railsアップグレード | Kaigi on Rails 2024
izumimotoさんの発表とどちらにするか迷ったのですが、takeyuwebさんの発表にしました。
現実のRailsアップグレードでありそうなつらいことがフルコースで起きていて、見ていて胸が痛くなりそうでした。
その他
イベントのお知らせ: Tokyo RubyKaigi 12
来年2025年01月18日に横浜で開催されるイベントだそうです。こちらは地域イベントです。
参考: 東京Ruby会議12
"東京Ruby会議12" を…… 開催します! やるぞ。よろしくお願いします。
東京や東京近郊にいるRubyist各位、あるいは普段東京にいないRubyist各位、2025/1/18 に会おう!#tokyorubykaigihttps://t.co/iJWIdrItG3— osyoyu (@osyoyu) August 5, 2024
缶バッジ
少し前にTechRachoの缶バッジを試作していたので、今回装着していました↓。おかげさまで何度もお声がけいただきました、ありがとうございます!
偶然なのか、Day1が始まったときから、自分のアバターをあしらった缶バッジを付けている方がやけに多いと思って尋ねてみると、ゴールドスポンサーのSMSさんが出しているブースでXやGitHubのアバター画像から無料で缶バッジを作ってくれるサービスを行っていたそうです。Day1の懇親会で、初対面でもこの缶バッジを付けていると「あ、あの人だ」とすぐわかってもらえるという場面を何度も目にしました。
あ、そうだった。
回収しにいかないと!!#kaigionrails https://t.co/zucYv2mmN0— luccafort@技術書典17(く05)まねふぉ執筆部 (@luccafort) October 26, 2024
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