今年も夏のTechRachoフェアの季節がやってまいりました。たまにはライフ系記事も書いてみます。
始まり
義父から突然の電話があり、「Mac miniが起動しなくなっちゃったので見てもらえる?」とのこと。孫写真などの大事なデータが入っているので何とかして欲しいそうです。
その夜に本体・キーボード・電源・マウス・ケーブル類一式が届きました。翌朝Mac miniにモニターをつないで電源を投入してみると、起動音がしてランプが点灯し、ハードディスクの回転音は聞こえるものの、画面にまったく何も映りません。電源ボタンを押すと電源は落ちました。
今度はキーボードをつないで、定番の「コマンドキー+D」キーを押しながら起動しますが、やはり画面には何も映りません。スクショを撮る値打ちもありません。
参考: Apple Diagnostics を使って Mac をテストする - Apple サポート (日本)
ここまできっぱり画面に何も映らないので、「壊れたのはマザーボードで、ハードディスクは無事な可能性がある」という仮説を立てました。取り急ぎ次の土曜日にディスクを取り出して復旧を試みる旨を義父に連絡し、我が家の長男(中3)に当日の分解作業をメインで担当するようお願いしました。
ちなみに義父はその昔Macintosh Plusの販売を担当していたこともあり、つい最近までお客さんのMacのセットアップやトラブルシュートも手掛けていた方ですが、TimeMachineやクラウドへのバックアップは行っていなかったそうです。
分解の儀
土曜日の朝です。以下を用意しました。
- 3.5インチ外付けディスクとケーブル(4TB HDD)– 予備のリカバリー用
- 2.5インチ外付けディスクとケーブル(1TB SSD)– 普段はTimeMachine用のAirMacで使っている
- 星型ドライバーや六角レンチ、通常のドライバーなど一式
Mac miniのハードディスクは果たして3.5インチか2.5インチか。長男が3.5インチ外付けHDDの蓋開けとMac miniの解体をやってくれました。私も最近老眼が進んでいるので、細かい作業をやってもらって大助かりでした。
分解にあたって以下の記事を参考にしました。
参考: Macmini Mid 2010の到着と分解と改造. - 幻魚白蝦蛍烏賊
このあたりまで分解すると、ハードディスクを取り出せました。
出てきたのは年代物の2.5インチハードディスク(500GB)でした。
そこで、以下のTimeMachine用2.5インチ外付けディスクケースを開けて、そこに500GBハードディスクを装着します。
ついでながら、外付けケースに元々入っていた2.5インチSSDの中身はたったこれだけでした。まあ予想どおりです。
2.5インチ500GBハードディスクを装着した外付けディスクドライブを、私のMacbook Pro 2019に接続します。
外付けディスクドライブのコネクタはUSBタイプAなので、Macbook Pro 2019に接続するにはUSBタイプCの変換コネクタが必要です。持っていることを忘れてしばし探し回りました。
さて、Macbook Pro 2019に接続してみると…500GBハードディスクが見事マウントされたよママン! データもすべて無事のようです。
バックアップ
ディスクは生きていることは確認できましたが、何しろ10年ものなのでいつお亡くなりになってもおかしくありません。念のため、今のうちにもうひとつの3.5インチ外付けハードディスク(4TB)にデータを複製しました。今後このディスクから起動する必要はなさそうなので、当初は普通にcp
コマンドでコピーを開始しました。
しかしシステムやライブラリまでコピーすると時間がかかりすぎることに気づき、cp
を中断してBeyond Compare 4に切り替えました。そして義父のユーザープロファイルとルートディレクトリにあるいくつかの画像ファイルだけを外付け4TBに複製しました。
MacのFinderで大量のファイルをドラッグコピーするとコピーの準備ですごく待たされますが、Beyond Compareでのコピーならcp
と同様即コピーが開始されますし、進捗もGUIでひと目でわかるのでこういうときに便利です。
Chromebookでマウント成功
2時間ほどでデータの複製が終わり、義父に近所のPC Depoで外付け2.5インチディスクケースを購入してもらい、義父の家でMac miniから取り出した2.5インチハードディスクをそこに装着しました。
予想外だったのは、購入した2.5インチディスクケースの一部で特殊な三角ネジが使われていたことでしたが、もともと工作が趣味の義父の家にはありとあらゆるドライバーが揃っていたおかげで無事突破できました。
義父は飛んだMac miniに代えて今度はChromebookを購入していましたが、こちらでも無事マウントできました。Chromebookに外付けHDDを接続可能であることは事前に調べておきました。サルベージができればよいので読み出しできるならOKとしました。
参考: Chromebookで外付けHDDを利用できる?おすすめのタイプなどを紹介!
データが無事で何よりでした!ディスクが生きているうちにクラウドにバックアップしておきましょうね。
関連記事
The post Mac mini (Mid 2010)のデータを救出した話 first appeared on TechRacho.
免責事項
本記事で行っている作業を行うとメーカーの保証を受けられなくなります。分解作業は自己責任でお願いします。